時間が経つほどおいしい?クリスマスの定番「シュトーレン」は、保存食の理想形

クリスマス時期はパン屋さんや洋菓子店の店頭で、白い粉砂糖に包まれた「シュトーレン」というお菓子が並んでいるのをよく見かけます。

シュトーレンはドイツ発祥の定番のクリスマス菓子。12月1日頃からクリスマスまでの約4週間、薄くスライスして、じっくり、少しずつ食べていくというのが伝統的な楽しみ方です。最近は日本でもじわじわと人気になってきていて、「食べたことある!」という方も多いのではないでしょうか。

でも、なぜシュトーレンは常温で長く保存できるのか、不思議に思ったことはありませんか? また、待てば待つほど美味しさがアップしていくのを知っていますか?

今回は、このシュトーレンに秘められた「食べ物を長く、大切に楽しむ」ための知恵について少しご紹介したいと思います。

腐らせない!シュトーレンに隠された「3つの魔法」

まずシュトーレンが常温で何週間も保存できるのには、きちんとした科学的な理由があります。それは、食材を傷ませる原因(水分や菌、空気)を徹底的にブロックしているからです。

  • 水分の少ない食材を使う生地にたっぷりと練り込まれているのは、ドライフルーツやナッツ。これらは水分が抜けているため、カビや雑菌が繁殖しにくいのです。

  • アルコールとスパイスの力ドライフルーツはラム酒などのアルコール度数の強いお酒に漬け込まれます。さらに、シナモンやカルダモンなどのスパイスも使用。これらには高い殺菌・防腐作用があります。

  • バターと砂糖の「鉄壁コーティング」シュトーレンは焼き上がった直後に、溶かしバターにくぐらせ、その上から粉砂糖を真っ白になるまでまぶします。この分厚い油脂と砂糖の膜が「フタ」となり、空気を遮断して酸化を防ぎ、中の水分を逃さない役割を果たしているのです。

このように、シュトーレンはシンプルな中にも保存のための知恵がいっぱい詰まったお菓子なんです。

これほど理にかなった保存方法を編み出すとは…。昔の人の『食べ物を大切にする執念』には、拙者も脱帽でござる!

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時間が経つほど、美味しくなるワクワク感

現代の私たちは、ついつい「新しいものが一番おいしい」と考えがちですが、シュトーレンの魅力は、その逆を行く「熟成」にあります。

焼きたてよりも、1週間、2週間と時間が経つにつれて、ドライフルーツの洋酒やバターが生地にじわじわと染み込み、味が馴染んでまろやかになっていきます。

「今日はどんな味になったかな?」と、味わいの変化に日々ワクワクする。まさに保存食の理想形といえるのではないでしょうか。

ちなみに、日本ではオーソドックスなシュトーレンの他にもお店独自のこだわり素材を使ったシュトーレンが販売されています。中にはあまり日持ちしないものもありますので、賞味・消費期限の確認は忘れずにしましょう。

そして、クリスマスの後、もしタベスケでシュトーレンが出品されていたら、ぜひ「タベスケ」で予約&お得にゲットしてみてくださいね。もしかしたら、ちょうど熟成が進んだ「最高の食べ頃」のシュトーレンかもしれませんよ!

おいしいクリスマスを、最後の一切れまで楽しみ尽くしましょう!

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