「争奪戦」になるほどの人気。老舗菓子店が挑む食品ロス削減とファン作り

福島県いわき市で長年愛される老舗菓子店「みよし」。今回は、食品ロス削減マッチングサービス「タベスケ」を導入した背景や、マッチング率91%という高い実績を支える運用の工夫、そして導入による店舗への効果についてお話を伺いました。
タベスケ導入を検討されたきっかけを教えてください。
もともと会社として、海岸の清掃活動(ごみゼロ活動)など環境への配慮やSDGsに取り組んでいた背景がありました。その一環として、商品のロスを減らせれば経費削減にもつながるということで、本部主導で検討が進みました。
店舗としても食品ロスはずっと課題でしたが、なかなか解決策が見つからずにいました。そこでタベスケのお話をいただき、まずは工場直売店とラトブ店の2店舗で「とりあえずやってみよう」とスタートしました。
実際に導入してみて、どのような効果がありましたか?
担当している店舗の実感として、廃棄量は約8割削減できています。これまではその日中に売り切らなければ廃棄になっていたものを、夕方の時点で判断して出品することで、ほぼ即完売という状況です。(マッチング率は91%!【タベスケ運営事務局調べ】)
また、これまで来店頻度が低かったお客様がタベスケをきっかけに来店され、「ついで買い」をしてくださったり、気に入ってクリスマスケーキの正規予約をしてくださったりと、新規顧客の獲得やリピーター育成にもつながっています。
店頭の商品と同じものを割引販売することについて、お客様への説明で困ったことはありませんか?
最初は、定価で購入されるお客様に対してどう説明するか悩むこともありました。しかし、「このままでは廃棄になってしまうのでロス削減のために安くしている」という事情を正直にお伝えし、「環境に配慮した取り組みなんです」とご説明すると、むしろ「それなら私もやってみよう」とポジティブに受け止めていただけることが分かりました。
今では、お店の環境活動をアピールする一つのツールとして捉えています。
ユーザーへのPRはどのように行っていますか?
お客様に意識していただくため、なるべく毎日同じ時間(夕方5時頃)に出品するようにしています。
また、店頭で「こんなに残ってて大丈夫?」と心配されるお客様に対して、タベスケの取り組みをご案内することで、利用促進につなげています。

運用において工夫していることはありますか?
出品タイトルに「限定1個」などと記載し、お客様が「見てみよう」「早くしないと」と思われるような工夫をしています。
在庫は店頭のショーケースと共有しているため、出品中に店頭で売れてしまうリスクがあります。そのため、端末の通知音を大きくして予約が入ったらすぐに対応できるようにし、店頭で先に売れた場合は即座に出品を取り下げるなど、スピーディーな連携を心がけています。

スタッフの皆さんは、スムーズに操作に慣れましたか?
当初はデジタルに不慣れなスタッフも多く不安がありましたが、会社が店舗専用の端末を支給してくれたことで、誰でも操作できる環境が整いました。
マニュアルを読み込むよりも、実際に触ってみると直感的に操作できたので、「最初の一歩」さえ踏み出せれば、あとは抵抗なくスムーズに運用できています。
タベスケでの廃棄削減だけでなく、企業として取り組まれていることはありますか?
タベスケでは主に日持ちのしない生菓子を出品していますが、焼き菓子に関しては、賞味期限が間近になったものを集めて販売する「アウトレット店舗」を活用し、ロスを出さない仕組みを作っています。
また、導入のきっかけでもお話しした通り、地域の清掃活動など環境保全活動にも継続して取り組んでいます。
タベスケを通じた今後の展望について教えてください。
現在は生菓子が中心ですが、毎回同じ商品だとお客様も飽きてしまう懸念があります。今後は出品するバリエーションを増やしたり…例えば他店様の事例を参考に「お楽しみセット」のような形を取り入れたりと、お客様に楽しんでいただける工夫をしていきたいと考えています。
「とりあえずやってみる」という精神でスタートし、今では出品通知から1分足らずで予約が入るほどの人気店となっているみよし様。その背景には、お客様が習慣化しやすいよう「毎日同じ時間に出品する」ことや、興味を惹くため「タイトルに限定数を明記する」といった、お客様の心理をつくきめ細やかな工夫がありました。
この度はお忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
※本記事はインタビューの内容をもとに再編集して掲載しております。
インタビュー協力
株式会社みよし
昭和24年創業。福島県いわき市を中心に店舗を展開し、地域に根差したお菓子作りを続けるいわきの老舗菓子店。代表銘菓「じゃんがら」は、郷土芸能「じゃんがら念仏踊り」にちなんだ一品で、水を使わずに焼き上げたサックリとした皮で北海道産大納言小豆をサンドした独特の食感が特徴。また、芳醇なバターの香りが広がる「リーフパイ」は、通常よりも大きなサイズで満足感があり、長年にわたり地元で親しまれている人気商品です。


住所:福島県いわき市平谷川瀬一丁目11番地3
WEBサイト: https://j-miyoshi.jp/







